アウトプットが苦手な人の原因と克服方法|実践的な解決策を解説

  • アウトプットがどうしても苦手だ。
  • アウトプットが苦手な原因って何なんだろう?
  • アウトプットが得意になる方法を知りたい!

こんな「アウトプット」に関する悩みに対して、僕自身の実体験を元に克服方法を解説していきます。

僕は2013年から始めたブログ運営がキッカケで起業をして、そこからはセミナー講師をしたり、コンサルティングをしたり、メルマガやブログを開設して情報発信をしたりと、アウトプットスキルがないと生きていけない世界で、これまで食べてこれました。

ただ、昔からアウトプットが得意だったかというと、全くそんなことはありませんでした。

子どもの頃はシャイであがり症。人前に立つと緊張して上手く話せなかったり、ひどい時は自分の名前すらスムーズに言えないこともありました。友達の前でも自分を表現することが得意ではなく、いつも昼休みにドッジボールやサッカーに行く集団の中の最後尾で着いていくようなタイプでした。

学校の勉強は暗記力や頭の中で体系立てて考える力があれば何とかなるので、学生時代までは上手く周りに合わせてやってこれました。しかし、社会に出るための就職活動や社会に出てからの新規営業やプレゼンなど、アウトプットスキルが必要となる場面では、とにかく大変な思いを強いられてきたのです。

この記事では、アウトプットが苦手な原因に触れつつ、アウトプットへの苦手意識を克服して、「得意」とまではいかなくても、人並み以上のアウトプットができるようになる方法を提案させていただきます。

アウトプットスキルを高めることで、

  • ビジネスの成果が出せるようになる
  • 勉強の効率が良くなる
  • コミュニケーションの質が上がりプライベートも充実する

といった効果が期待できます。参考にしていただければ幸いです。

目次

アウトプットスキルを高めるメリット

1.インプットした内容を記憶に定着させられる

本を読んだり、講義を受けたり、受動的な態度で何かを学ぶ時って、基本的には一方通行の学びになりますよね。受け取った情報を脳内にインストールして終わりという感じで。

でも、学んだ内容を誰かに教えたり、ノートにわかりやすくまとめ直したりすることで、脳内をもう一度、情報が通過するような感覚になりませんか?

図にするなら、こんな感じです。

本当はこんな単純じゃなくて、もっと脳内で細かく様々な情報が動き回っているのだと思いますが、僕はこういう感覚を持つことができていました。

インプットした内容をアウトプットすることで、より脳をたくさん動かすことになりますし、脳内に情報が刷り込まれる感覚を持つことができるはずです。

つまり、アウトプットはインプットをより完璧に近づけることができると思うのです。

何か情報をインプットする時は、情報が整理された状態で脳内に入ってくることはまずほとんどなくて、ごちゃごちゃした未整理の状態で頭の中に入ってくることが多いですよね。それに日常的に膨大な情報に触れている現代人にとっては、入ってきた情報を落ち着いて整理する時間や機会を設けることは非常に難しいものです。

2.頭の中を整理することができる

でも、インプットしたことを誰かに伝えたり、自分なりに表現しようとすると、必然的に「情報を整理」する必要が出てきます。

つまり、アウトプットという作業は、日々色んな情報をインプットし続けて、乱雑になった頭のなかを整理整頓する意味もあるんじゃないでしょうか。よく「不安は書き出すことで解消される」と言いますが、それも同じような意味合いですよね。

現代人が1日でインプットする情報量は、平安時代の一般人の一生分に相当するとも言われています。それだけの情報が日々入り続けてくるわけですから、頭のなかを整理する作業は僕たち現代人にとって確実に必要なはずです。

3.自分の考えを正確に他者に伝えられるようになる

すなわち、コミュニケーションスキルが高まります。

自分が考えていること、心の中で思っていることを、細かいニュアンス等も含めて正確に相手に伝えるのは、いつだって難しいもの。こちらが発したメッセージが、こちらの意図しない形で相手側に伝わってしまって、トラブルになってしまうケースは、ビジネスの場でも恋愛の場でも、友人関係や家族関係の場でも起こり得てしまうことですよね。

自分の考えていることや思いを正確に相手に伝えることができないと、あらゆる場でトラブルのリスクが上がってしまうほか、コミュニケーションコストもかさんでしまいます。その場合、仕事やチームコミュニケーションにおけるパフォーマンス低下の原因ともなってしまいかねません。

「伝える力」としてのアウトプットスキルを高めることは、人間関係のトラブルや仕事上の非効率を解消するための特効薬になり得るのです。

4.結果として仕事や勉強ができるようになる

  • 学びを記憶に定着させられる
  • 頭の中で情報を整理整頓できる
  • 自分の考えを正確に相手に届けられる

こういう人は仕事ができるのは間違いないですし、受験勉強や資格試験などでも明らかに効果がありますよね。

だからこそ「アウトプットスキルを磨く」ことは、どんな自己啓発やノウハウ、テクニック以上に価値があると言っても全く過言ではないと思いませんか?

アウトプットが苦手な人にありがちな5個の原因

それでは、アウトプットが苦手な人にはどんな特徴があるのでしょうか。

僕は大きく分類して5つの原因があると考えています。この5つの原因を理解することで、アウトプットスキルをスムーズに高めていくことができるはずです。

1.自分の考えを正確に伝える経験値が足りていない

そもそも経験値が足りないことを得意になれというのは難しい話ですよね。

基本的に日本の教育って、暗記型というか詰め込み型というか、正しい(と言われている)情報を覚えてテストの時までに覚えて、そしてテスト当日に思い出すという感じです。

授業では先生に当てられて発言する機会もあったはずですが、大体その場合も「正解のある質問に答える」だけではないでしょうか。例えば「本能寺の変で織田信長を討ったのは誰ですか?」みたいな質問に「明智光秀です」と答えるような。

でも、そうじゃなくて、例えば「明智光秀はなぜ織田信長を討ったのだろうか」とか「もし織田信長が本能寺で倒れなかったら、その後どんな世の中になっていただろうか」とか「明智光秀が三日天下で終わらないようにするためには、どうしたらよかったのだろうか」とか、答えが決まっていないものをワーワーと議論する方が、よっぽど勉強になるのではないでしょうか。

社会に出れば、唯一解がある問題なんてまず用意されていません。そもそも問題そのものすらも用意されていなくて、自分で見つけるのが普通ですよね。

自分で考えたことをみんなに伝える。その経験が少なければ、いざという時にも何もできないものです。

2.他人の目を気にしがち

これも非常に大きいですね。他人の目を気にしがち。

僕なんかまさにこのタイプだったわけですが、間違えたことを言って周りから変な目で見られたらどうしようってずっと思っていたんです。自意識過剰ですよね。誰もそんな他人のことなんて気にしていないというのに。

でも、そもそも世の中の大半のことって「正しいか間違ってるかよく分からないこと」なんですよ。その中で「できるだけ正解に近い答え」を出すためには、各々が自分の意見をまず言って、そこから議論や話し合いを始めないといけません。

まず意見を出してみて、そこから「ここは違うんじゃない?」とか「ここは良いと思う」とか「こういう別の考え方もあるよね」と、どんどん考えを洗練させていくのが建設的な態度なのではないでしょうか。

とりあえず、他人の目線なんて気にするだけ損です。みんな自分のことにそれなりに精一杯で他人のことを考えていられる余裕なんてありません。もし何か言ってくるような人がいたら、その人は多分あなたの人生にとって大切な人ではありません。気にしなくてOKです。

3.そもそもインプットの絶対数が足りない

意外と盲点かもしれませんが、アウトプットに問題がある時は、大抵の場合「インプットに問題がある時」です。

例えば、先ほどの例で「なぜ明智光秀が織田信長を倒そうとしたのか」について。これは当時の時代背景(将軍家と織田信長の関係性、織田軍による仏教弾圧など)や、明智光秀、織田信長それぞれの人物像を知っていないと、自分の言葉で語ることなんてできないですよね。

アウトプットができないということは、そもそも勉強不足ということもあり得ます。

あるいは「言葉」を知らないと、適切なアウトプットができません。

宇多田ヒカルさんがライブのMCで「アウトプットするにはいいインプットから」と話したというエピソードも有名ですが、感情や気持ちを表現するためには、その表現方法の引き出しを多く持ってあげる必要があります。

4.アウトプット時の表現が抽象的すぎる

今の話と関連する内容ですが、クライアントさんの文章を添削していると、たまにこんなことがあります。

文中で「〜〜なことがあって、私は嬉しいと思いました」と書かれていたけど、読んでいてもイマイチしっくりこない。そのクライアントさんに「その時の気持ちを正確に教えてほしい」と聞いてみると「〜〜なことがあって、なんか人間ってあったかいな〜。幸せだなぁ〜。って言葉にできない思いが湧き上がってきたんです」と返ってきた。

「嬉しいと思った」と「なんか人間ってあったかいな〜幸せだな〜って言葉にできない思いが湧き上がってきた」って全く別物の感情なんです。

それにも関わらず、当時の感情を表現する際には「嬉しかった」と抽象化してしまう。これでは、自分の気持ちを正確に表現することができないですし、読み手の胸を打つような表現になり得ません。

5.ボキャブラリーと情報量が足りない

なんだかんだでボキャブラリー(語彙力)が多い人は、そうでない人よりも、様々な情報の伝え方ができます。

ライティングの添削などをしていても「なんか胸を打たれるものがないなぁ」と思えてしまう文章は、大抵の場合、表現が直接的すぎたり抽象的すぎたり、どこか不親切で丁寧さが欠けているように思えてしまうんですよね。

言葉が思考に与える影響は非常に大きいです。人は結局のところ、自分の持っている語彙力の中でしか思考することができないと言っても過言ではありません。

持っている言葉が少ないと、思考を深くすることもできませんし、自分の思っていることを言語化して伝える時に限界が訪れます。人はそもそも自分が思っていることしかアウトプットすることができません。アウトプット=言語化力だからです。アウトプットの幅を広げて自由度を高めるためには、そもそもの自分が使いこなすことのできる「言葉」を増やすことが重要だということが分かっていただけるでしょうか。

アウトプットへの苦手意識を克服する方法

ここからは「どうしたらアウトプットへの苦手意識を克服できるか」を解説していきます。

アウトプットしたいテーマの情報量を増やす

そもそもインプットが足りていない状態ではアウトプットを上手に行うことができません。ビートルズについて何も知らないのに、どうしてビートルズの魅力やビートルズが音楽業界をどう変えたのかを語ることができましょうか。

その逆に、普段はシャイでコミュ障気味な方でも、自分の好きなことなら嬉々として語り尽くすというパターンもありますが、アウトプットへの苦手意識を感じている時は「情報量や勉強量が足りているのか」という視点も大事にしてあげましょう。

僕も起業してからは、マーケティングやコピーライティングをとにかく勉強しまくりました。勉強して詳しくなったことって「誰かに伝えたい!」って思えるようになるんですよね。しかもすごく自然に。

まずはアウトプットする対象について、勉強量を増やして、インプットを確実に増やすようにしましょう。

脳内授業を繰り返す

僕が受験生時代にやっていたことですが、とても効果がありました。

  1. まずは普通に予備校の授業を受ける
  2. 授業後に自習室で授業の時に使ったテキストを開く
  3. 脳内で講師の授業を再現する
  4. 重要そうな箇所は生徒になりきって先生(=自分)に質問する

こんな流れで「脳内授業」をするのですが、うまく説明ができなかった箇所は、ちゃんと自分の知識として定着していないことになります。逆に上手く説明ができた箇所は、脳内授業をすることによって、さらに知識として固めることができるようになります。

上手く説明ができなかった箇所は、授業を録音した音源を聴いてインプットしなおしたり、先生に質問に行くことでクリアにすることができます。

良いアウトプットは良い準備があってこそです。例えばプレゼンに臨む時なんかも事前に脳内プレゼンをする、就活の面接前も脳内面接を繰り返すことで、確実にアウトプット本番の精度を高めることができるようになるはずです。

ブログやSNSでアウトプットを習慣化する

結局のところ「習慣化」ほど強力なメソッドはありません。量質転化という言葉もあるように、量をこなしていけば、次第に質も上がっていくものです。

アウトプットの経験が不足しているからアウトプットへの苦手意識が払拭できないという話をしましたが、アウトプットを得意にするためには、できるだけアウトプットの経験値を稼いでいけばいいのです。

自分でノートに書いたりしてもいいのですが、アウトプットは相手に伝えることを前提にしたものですし、そのような目的意識で日々の練習をした方が、よりスキルも伸びやすくなりますよね。「練習は本番のように。本番は練習のように」とよく言いますし。

相手に伝える、反応をチェックする、反省と改善をする。その繰り返しによってアウトプットスキルは確実に磨かれていきます。

ブログとかSNSとかYouTubeとか、今は情報発信するのが容易な時代です。それにインターネットの恩恵によって「繋がりたい人と繋がる」とか「自分の発信に価値を感じてくれる人と出会える」というメリットを享受することもできます。ぜひ「情報発信」の習慣もつけてみましょう。

アウトプットが上手い人の真似をする

アウトプットが苦手なら、アウトプットが得意な人の真似をしましょう。

文章を書くのが苦手なら、自分自身で「こういう文章が書けたらいいな」と思える人の文章をひたすら写経してみるのがいいですし、話すのが苦手なら、話が上手な人の真似をしてみてもいいですよね。僕も会社員時代は電話応対が非常に苦手でしたが、先輩のモノマネをしているうちに自然とできるようになりました。

就活の時に、広告代理店の方にOB訪問した時、「コミュニケーション能力を磨きたければ、アメトークを見ろ」という言葉をいただいたことが今でも強く印象に残っています。ああいう雛壇形式のトークバラエティ番組はコミュニケーションの全てが詰まっているし、第一線に残り続けているお笑い芸人のコミュニケーションスキルはおそらく日本一だと。

それから僕は毎週欠かさずアメトークを見るようにしています。(単純に番組が好きだという理由もありますが)

まとめ|アウトプットへの苦手意識を解消するには

思っていることを文章で表現したり、わかりやすく何かを伝えたりといった、アウトプットが苦手だという人は多いです。

ただ、それは主に経験不足と勉強(インプット)不足が原因になっているものなので、きちんと習慣化とトレーニングを繰り返していけば、誰だって改善が可能です。もちろん、この記事を最後まで読んでくださったあなたにも。

「誰かにわかりやすく伝えること」は情報過多の時代において、ますます重要度が高くなるでしょう。

ぜひ、今すぐできることから、どんどん習慣化してみてくださいね。

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