あらゆるビジネスに言えることですが、個人レベルの情報発信ビジネスにおいても「コンセプト」以上に大事なものはありません。
コンセプトの定義は様々ありますが、簡単に言うと「誰のどんな悩みを」「どのような手段で解決し」「最終的にどんな未来へと連れていくか」の3つの定義づけができれば、自ずとコンセプトは固まっていきます。
詳しくは下記の記事で解説していますので、よかったらどうぞ。
実際に商品を販売するにしても、ステップメールやLINEで情報発信するにしても、オプトインを促すためのランディングページを作るにしても、このコンセプトがブレブレになってしまうと、望むような結果を得ることができません。
というよりも、自分で自分のビジネスをちゃんと理解できていれば、自ずと
- 誰のどんな悩みを
- どのような手段で解決して
- 最終的にどんな未来へ連れていくか
という3つの要素は淀みなくスラスラと言葉にできるはずなんですよね。逆にそれができないということは、自分自身のビジネスに対する自信が欠けてしまうことになりますし、お客さんもあなたの商品を受け取るメリットを感じにくくなってしまいます。
ということで、今回は「あなたのビジネスを成功に導く5つの質問」ということで、最低限この質問に答えられないようでは、ビジネスで成果を出すことが非常に難しいよというチェックリストを用意したので、ぜひ確認してみてください。
1.あなたの顧客は誰なのか
要は「ターゲット」や「ペルソナ」が定まっているかということですが、ビジネスの初心者さんほど「世界中のすべての人をお客さんにしたい!」と考えてしまいがちです。
もちろん、世の中の全員がターゲットになればそれに越したことはないかもしれませんが、現実的にそれは非常に難しいですし、特にビジネス実践初期で知名度も実績も欠ける頃は、個別具体的に顧客像を絞っていった方がいいです。
なぜなら、ターゲットを広げるということはコンセプトの抽象度も上がってしまうため、エッジの効いた訴求ができなくなり、顧客はより知名度が高く信頼性の高い競合か、よりピンポイントで悩みを解決してくれそうな競合を選択する可能性が高くなるからです。
例えば、あなたが「英会話に興味がある人全員」をターゲットにした場合、漠然と英語力を高めたい人は高い知名度と実績を誇る有名な英会話スクールを選んでしまいますし、海外企業とのzoom商談に悩みを抱えているサラリーマンはビジネスに特化したスクールを選んでしまいますし、生涯学習目的の高齢者の方は高齢者に特化したサービスを販売しているスクールを選んでしまいます。
ターゲットの設定をアバウトにしても売れるのは、有名なインフルエンサーや、メディアにも引っ張りだこで高い信頼性を持つ専門家など、いわゆる有名人だけだと思った方がいいです。
もし、あなたが「ブログ収益化を教えるコンサルタント」として活動したいのであれば、ブログに興味がある人全員をターゲットにするのではなく、その中でもどんな人を対象にするのかを明確にするといいですね。
2.あなたの顧客はどんな悩みを抱えているか
マーケティング用語で「インサイト」とも言いますが、ターゲットを明確に設定したら、そのターゲットがどんな悩みを抱えているかを可能な限り具体的に設定しましょう。
以下の記事でも説明していますが、ターゲットの悩みを具体的に語れば語るほど「この人は自分の悩み事を解決する手段を持っているに違いない!」と感じるのが人間という生き物です。
もちろん、あなたの顧客が全員同じ悩みを抱えていることはないでしょうし、「ダイエットに成功したい」と本気で悩んでいる1人の人の頭の中には、
- 自分に自信が持てない
- 周りから馬鹿にされてるんじゃないかと不安になる
- 毎日鏡を見るだけで憂鬱な気持ちになる
- 恋人から冷められている気がする
- どんな服を着ても似合わなくて悲しい
などなど。色んな個別具体的なシチュエーションごとの悩みがグルグルと渦巻いていることでしょう。
ここではたった1つに絞らなくてもいいので、まずは対象となる顧客が抱えているであろう悩み事や不安、不満を列挙していって、可能な限り具体的に表現していきましょう。
3.あなたは顧客の悩みをどんな手段で解決するのか
顧客の抱えている悩み事を解決し、理想的な未来へと連れていくための手段。それこそがビジネスにおける「商品」になります。
ここで重要になるのが、お悩み解決の手段として「How」ではなく「What」をまず提示する必要があるということです。
例えば、ネット集客に悩みを抱えているフリーランスに対して「マンツーマンのコンサルで集客スキルを伝授いたします!マンツーマンで丁寧に教えるので、あなたの悩み事は全て解消されます。」とHow(どうやって提供するか)に焦点を当てて解決策を提示しても、実際に何をやれば自分の悩みが解決されるのかが不明瞭なので、顧客はその話にベネフィットを感じにくいんですよね。
逆に、「ネット集客の悩みはFacebook広告に取り組むことで解決できます。私は1リストを約500円の予算で集客できていて、1リストから発生する売上平均は1万円を超えています。私はあなたに効率的なFacebook広告の出稿の仕方やテストの手順、反応の取れやすいクリエイティブやLPの条件をお教えできます」とWhat(何を提供するか)を語ることで、顧客は自分が得られるものをより明確に理解できるようになります。
人は自分が何を得られるか、どうなれるのかにしか基本的に興味はないわけですが、「何をすることで自分の悩みが解決されるか」がわからないと、自分の未来に対しても自信が持てません。
Whatを語った上でHowを語るのはもちろん有効ですが、Howだけを語ってWhatが欠けてしまうと、マルチ商法の下手なセールストークのように胡散臭くなってしまうので、ここは注意が必要です。
4.顧客を最終的にどんな世界へと導いていけるのか
顧客の抱えている悩みを、あなたの持っている魅力的な手段で解決したら、顧客は最終的にどんな未来を実現できるでしょうか。
いわゆる「ベネフィット」をちゃんと語れるようにしましょうということですが、ベネフィットは「どんな幸せな未来を実現できるか」と「どんな不幸な未来を回避できるか」の2つのベクトルから考えていくといいです。
つまり、商品を購入して価値を受け取った先に待っている世界と、商品を購入せずに今の問題を放置し続けた先に待っている世界の2つの軸を語れるようになればOKですね。
当然ながら、抽象度の高すぎる言葉では人は魅力を感じません。
- 人間関係に恵まれるようになる
- 集客力が身につくようになる
とだけ言われて「こんな未来を自分も実現したい!」と心の底から熱狂し、財布の紐を緩めたくなるような人はまず基本的にいないと考えてください。
- 「誰との人間関係がどのように恵まれて、その結果としてどんなストレスが緩和されるのか」
- 「どんな媒体からどれくらいの集客が1ヶ月にできるようになり、その結果どんな不安がなくなるのか」
ここまで伝えられて初めて、顧客は自分ごととして価値を受け取るようになります。
曖昧な言葉、抽象度の高すぎる言葉では、人の心は動かないですし「欲しい!」という感情は生まれないということは徹底して押さえていきましょう。
5.あなたの顧客が競合よりもあなたを選ぶ理由は?
需要のあるマーケットには必ず競合が存在します。
情報発信ビジネス、コンテンツビジネスをしていると意外と盲点になるものですが、別に自分以外にも顧客のニーズを満たしてくれる存在はどこかにいるわけですし、自分が仮にビジネスを辞めてしまっても、顧客には必ず他の選択肢が用意されているわけです。
世界中に占い師はたくさんいますし、筋トレのパーソナルコーチもたくさんいる。もちろん全く同じ特徴を持った人はいないかもしれませんが、顧客の問題を解決することのできる人は自分以外にも数えきれないほどたくさんいることを忘れてはいけません。
だからこそ、ビジネスとして顧客を集客する上では「他にたくさんいる競合の中から自分だけを選んでもらう理由は何か」を常に考えると同時に、選ばれる理由作りに勤しむ必要があります。
- 実績の大きさ
- 肩書きや社会的信頼性
- 集客のリーチ数
- ライフスタイルや世界観、考え方
- ターゲットの絞り込みの深さ
- ビジュアル
などなど色々な要素が考えられますが、市場の中で競合よりも自分を選んでもらうにはどうすればいいかは常に徹底して追求していくことが大事ですし、少なくとも「自分の言葉で答えられる」ことが何より重要です。
今回ご紹介した5つの質問は、真剣にビジネスに向き合っているのであれば、最低限「答えられない」ということはないと思いますし、集客数がすごいとか有名人であるとか、そういう特殊な状況ではない限り、これに答えられないということは、すなわち「売れない」ことを意味すると捉えてしまってよいかと。
ということで、ここで自信を持って答えられなかった箇所はテコ入れや再考の余地がある場所になりますので、ぜひビジネスを伸ばしていくためのチェックリストとしてもご活用ください。