セールスレターを書く時、あるいは個別でクロージングをする時、営業活動における商談の時に「あえてデメリットを伝えた方が成約に繋がりやすい」という話を聞いたことがありませんか?
原則としてビジネスで売上を伸ばすためには商品の長所やメリットを伝える必要があります。そうしないと、顧客に対して商品の価値が適切に伝わらなくて「欲しい!」という感情を引き出すことができないからです。
ただ、商品のメリットだけを語っていても、なかなか購入に至らないケースはそこかしらで見られます。そこで効果的になるのが「デメリットを伝える」ことです。僕もセールスの導線設計の裏方に入ったり、コンサルティングをさせていただく際には、必ず「デメリットも提示する」ことを推奨しています。
この記事ではセールス時にデメリットを伝える意味と、効果的なデメリットの語り方について解説していきます。ぜひご活用ください。
美味しい話には裏がある!?
僕の経験上、美味しい話に本当に裏があったケースはさほど多くはありません。ただ、世の中の多くの人は、自分にとって異常なほどにベネフィットが大きすぎる話を耳にした時、反射的にこう感じてしまうものです。
何か、裏があるんじゃないだろうか?
例えばこんなセールスコピーを目にしたら、どう思う人が多いでしょうか。
毎日10分だけ。これをつけたまま寝るだけで脂肪が勝手に燃焼し、1カ月後にはウエストが5cm減するダイエット用のベルトが新発売です!
恐らくですが「詐欺商品じゃないか」とか「そこまで大きな変化は期待できないだろう」とか「はいはい、どうせ食事制限とか運動とかも併せてやらなきゃ意味がないんでしょ?」と疑いの目で見る人が大半ではないでしょうか。
重要なことですが、ダイエット系の商材に触れる人のうち「過去にダイエットに挫折した経験がある人」の方が多数派なんです。これは他のジャンルにも言えます。投資、副業、語学学習、対人コミュニケーションなどなど。何かに悩んでいて、その悩みを解決するために新しく情報収集している人の多くは、過去にその悩みを解決することに失敗しています。
彼らは過去に幾度となく「魅力的に見えるコピー」を信じて、そして裏切られてきました。飲むだけで痩せるサプリメント、歩くだけで痩せるウォーキングダイエット方法、食べ方を変えるだけで痩せる置き換えダイエットノウハウ…。だから新しく魅力的なコピーを目にしたところで「またこういうのね」とか「どうせ次も失敗するに違いない」と反射的に感じてしまうのです。
また、仮に失敗した経験がない人でも同様です。自分がこれまでに抱いていた常識からかけ離れたベネフィットを提示された場合、人はまず「警戒する」とか「疑う」という態度をとります。人の脳は変化を嫌うようにできているからです。
「美味しい話には裏がある」と信じている人はあまりにも多いので、ただ魅力的なことやプラスのことばかり伝えていても、成約に至るまでの障壁を越えることができないわけですね。
キラキラした広告コピーと現実のギャップ
基本的にあらゆる広告コピーや情報発信はポジティブな面しか見せません。それにも関わらず、現実世界に生きる人たちを眺めていると、それほど幸せそうな人が多そうには思えないですよね。
企業であれ個人であれ、何らかの情報発信をしている人たちの言っていることが事実であるならば、世の中はもっと幸せそうな人で溢れているはずです。「楽して痩せる方法があるのであれば、この社会にはこんなに体型にコンプレックスを抱えている人が多くないはずだ」と多くの人は感じているのです。
そのギャップを埋めるための手段として、かつては「情報の秘匿性」がよく使われていました。すなわち「世の中にはあまり出回っていないけど、実は成功者だけが隠れて実践している秘密のノウハウ」的なものが存在して、今回は人数限定で(あるいは期間限定で)それを公開する…みたいな論法で展開されるセールスです。
昔ながらの縦長のセールスレターでよくある流れですよね。私は以前こんなことに悩んでいた。そのせいでこんな苦しみを感じていた。その苦しみから逃れるために世界各地を旅して解決策を探した。そしたらアマゾンの山奥で仙人と出会い、特別に秘薬をもらうことができた。その秘薬を飲んだおかげで、私の悩みはたちまち解決できて、今はこれだけ幸せに暮らしている。今回、仙人に特別に許可をもらって、10人限定で秘薬を販売できるようになった…みたいな。
これはちょっと誇張しすぎて胡散臭い例に見えるかもしれませんが、未だにこういうセールスコピーはそこかしらで見つけることができます。つまり「みんなが成功できていないのは、特別な方法を知っていないからだ」というロジックですね。
実際に「みんなが知らない特別な方法」を知ることで人生が好転する例も、この世界には山ほどあるでしょう。そして「特別な必勝法さえ見つけることができれば人生が変えられる」と信じている人も、いつの時代も一定数はこの世界にいます。だから、この論法は今でもそれなりの効果が期待できるのは確かです。
ただ、ますます情報がオープンになりつつある今の時代において、「誰も知らないクローズドな情報」という切り口だけで反応を獲得し続けるのは非常に難しいでしょう。
だからこそ「良い部分だけでなく、商品の悪い部分や懸念点、注意点も語る」ということが、倫理的な問題とは別次元のところで、すなわち「売れる」という観点からもますます重要になっていくのです。
それでは、ここからデメリットの活用方法をご紹介していきます。
デメリットの活用法①:反論処理
デメリットを活用する際の考え方の1つが「反論処理」です。反論処理とは、商品をセールスする際に顧客から返ってくるであろう「反論=買わない理由」をあらかじめ提示してあげた上で、その反論を潰すようなオファーを試みることです。
例えば、僕は時間や場所に縛られる心配のないオンラインビジネスの中でも、収益性が抜群に高く、かつ自動化も可能で、自分の裁量でビジネスを実践できるダイレクト・レスポンス・マーケティング(DRM)こそが最強のビジネスモデルだと思っています。
ただ、敢えて短所を挙げるとすれば、
- 実績がないと売り物が作れない(作れても売れにくい)
- 一人で全て完結するので孤独になりやすい
という点が、DRMを実践する上でのデメリットになります。
だから僕が過去にDRMをマスターするための講座をセールスした際にも、そういったデメリットを事前に語った上で反論処理として、デメリットを打ち消す特典を用意しました。「初心者向けの実績構築用のブログ収益化教材」と「孤独感を解消するためのリアルイベントとオンラインコミュニティ」ですね。
セールスの際には顧客の「商品を買わない理由」を1つずつ解消してあげることは非常に大事です。ただ、顧客は顧客自身でも「買わない理由」を明確に言語化できているわけではありません。言語化できない漠然とした不安や懸念をうっすらと何となく抱えているだけ、というケースは非常に多いです。
そう、顧客は不安を「うっすら」抱えているのです。
そもそも不安や心配を全く抱えていない顧客はいないと思った方がいいです。人は魅力的なオファーを受け取った時「裏があるんじゃないか」と何となく抵抗感を感じてしまったり、今の現状から変化したくないと恒常性の原理が働いてしまったりするものです。
今以上をいつも求めているのに、現実的に今の状況を変えたくない。今の状況のままで未来を変えてみたいと思ってしまうのが、僕たち人間という生き物の悲しい性質なのです。
だからこそ「こういう問題が実はあるんですよ」と最初に言語化をしてあげましょう。そして「でもご安心ください。その問題によるリスクをゼロにするために、こういう特典コンテンツを用意しました」とオファーすることで、漠然とした不安が解消され、顧客の買わない理由が自ずと潰れていくのです。
デメリットの活用法②:ベネフィットの強化
反論処理の考え方と通じるところがありますが、改めて説明します。
多くの人はセールスをする際に「ベネフィットを語る」ことを当たり前のように行っているはずです。
ただ、そのベネフィットが解消可能な顧客の不安や懸念を事前に明示することによって、より強くベネフィットを響かせることができます。
例えば、オンラインビジネスを学ぶための講座をセールスするとして、その講座の内容の1つとして、月1回の懇親会を開催するとしましょう。その際に、
毎月1回懇親会を開きます。それによって、あなたは孤独を感じることがなくなり、より充実した気持ちでビジネスに打ち込むこともできるようになり、結果だけでなくプロセスも楽しめるようになります。
とだけ言われるのか、事前に顧客が抱える不安や懸念を、商品のデメリットとして認めてあげる形で
オンラインビジネスは収益性も高く自動化もでき、しかも実践開始までのハードルも低いので、これから個人が人生を変える上で最良の選択肢だと私は確信しています。ただデメリットが1つだけあるのも事実です。そのデメリットとは「一人で完結できるがゆえに孤独になりやすい」という点です。孤独になってしまうと、自分の日々の取り組みに自信が持てなくなってしまい作業のペースが遅くなってしまったり、酷い場合は継続ができなくなってしまいます。
あるいは豊かな人生において不可欠である「仕事を楽しむ」ことができなくなってしまう恐れも考えられます。オンラインビジネスは正しい方向性で継続さえできれば成果に繋がっていくのに、孤独感から心身のバランスを崩し、継続ができなくなってしまうなんて、すごくもったいないですよね。
と語るのかによって、価値の伝わり方が劇的に変わっていきます。
もちろん一気に全てを長々と語る必要はありません。ただ、動画やメルマガ、あるいはセールスレター等で「ベネフィット→商品のデメリットによるリスク→そのリスクを解消すべき理由→デメリットをなくすための具体的な手段」という順序で語っていくことで、読み手も安心感を感じられるようになりますし、その結果として納得感も高まっていくんですよね。
基本的にビジネスにおける全てのメッセージは「どんな課題をどんな手段で解決して、どんな未来につれていくのか」という構造になっていることが望ましいです。こうした細部のベネフィットを語る際にも「その手段(コンテンツ)によってどんなデメリットが払拭されて、どんな未来が手に入るのか」を語っていくと、あなたの商品のベネフィットが更に際立つようになります。
デメリットの活用法③:解消できない痛みを語る
例えば、オンラインビジネスの初心者向けに、ブログとアドセンス広告で収益化するノウハウを講座として販売する場合、このようなデメリットの伝え方ができます。
このプログラムで実践する手法では、1ヶ月で500万円とか1000万円という利益を生み出すことは残念ながら難しいです。初心者の方に目指していただける現実的なラインとしては、月に50万円前後が妥当だと考えています。ただ、想像してみてください。個人で時間や場所に縛られることなく、今の収入源に加えて毎月50万円の余剰資金があったら、どれだけ素晴らしい生活を送れるかと。
このように、商品のベネフィットを伝える際には、自分の商品では目指すことのできない(約束することができない)未来を伝えた上で「ここまではできないけど、これは約束できますよ」とベネフィットを伝えることで、高い信頼性を感じてもらいやすくなります。
次にダイエット系の商材で説明しましょう。「この講座では1日1食のような過度な食事制限や糖質制限によって短期間で劇的に体重を落とすことは推奨していません。そのようなご期待に沿うこともできません。ただ、毎日の健康的な食生活をサポートすることで、長期的に痩せやすい身体、太りにくい身体を作っていっていくことを目指している」と、商材では実現不可能な未来もセットで伝えることで、より商品のベネフィットを明確に伝えることができます。
多くの人は、まるで1つの商品で人生の全てが劇的に変わるかのようなコピーライティングを好みます。確かにマーケティングの世界では「ワンシング」という考え方が効果的です。顧客の悩みを解決する「たった1つの方法」を提示することで、顧客は「これさえ買えばいいんだ!」と感じて、高い購買意欲を持つようになります。
ただ、セールスライティングに慣れていない、マーケティングの初心者が「これを買うだけで、あなたのすべての悩みが解決できる」と伝えようとすると、途端に反応が落ちてしまいます。
その理由がわかりますか?
コピーにリアリティがなくなってしまうからです。「どこが」とピンポイントで指摘することは難しいですが、使う言葉の節々にリアリティがなく、どこか嘘っぽく感じられてしまい、顧客は無意識のうちに「この人は信用に足る人ではなさそうだ」という評価を下してしまいます。
そもそも、セールスライティング初心者のほとんどの人は「全てを手に入れた」わけでも「人生の全ての悩みを解決できた」わけでもありません。そんな状態の人が大風呂敷を広げたコピーを書いたとしても、どこか浮ついていて、現実味が感じられなくて、心に刺さらないものになりがちです。「胡散臭くなる」か、もしくは「ふわふわしていてピンとこない」か、どちらかなのです。
だから、まずはあなたの商品が解消できる痛みと、解消できない痛みを定義してあげましょう。ポイントは「解消できない痛み」を語る際には、「ありきたりにならない」ということです。
例えば、ビジネス系の商材を販売する際に「この商材は巷で売られている、スマホ1台で1日10分ポチポチするだけで結果が出るような怪しい類のものではありません」とか言ってしまうと、その具体例自体が既に使い古されていて陳腐化していますし、読み手の心に全く刺さらないわけです。
そもそも、この「解決できない痛み」の伝え方に刺さるのは、超情報弱者層だけです。なぜなら、最低限レベル以上の知性や思考力や情報感度がある人に「スマホ1台で楽して稼ぐ系のやつじゃありません」と伝えてしまうと、彼らは「そうか、この商材は、そんなチンケなやつと比較されるレベルのものなのか」と判断してしまうからです。
デメリットを「解決できない痛み」として語り、あなたの伝えるベネフィットに信憑性を出すためには、デメリットで語る内容も顧客の知性や状況に合わせないといけないということです。
あなたがプロサッカー選手を目指しているとして「私があなたをコーチします。私は幼稚園児向けのリフティングやらドリブルやらの基礎練を教えるんじゃなくて、プロに相応しい戦術論や状況に応じたプレー判断の方法を教えますよ」と言われたらどうでしょうか。比較対象が「幼稚園児向け」というだけで、無意識のうちに「この人は違うな」と感じるはずです。
何を当たり前のことを…と思われるかもしれませんが、意外とこういう表現をやってしまっている人はとても多いんですよ。
補足:全員が「最高すぎる未来」を望んでいるわけではない
勘違いされる方も多いですが、顧客の全員が「最高すぎる未来」を心の底から渇望しているわけではありません。
世の中のほとんどの人は、年収何億円なんて求めていません。ギラギラした情報商材に登場する、タワマンとランボルギーニを背景にグッチのセットアップに身を包んだ成金お兄さんを見ては「自分はこうはなりたくないな」と思っているのです。自分が望む未来はこれじゃない。何億円なんて別にいらないから、月50万円〜100万円くらいをノーストレスで稼げて、あとは自由な時間がたくさんあればいいや。これが彼らのリアルなインサイトです。
どうしてもセールスをする立場に立つと「劇的な変化」を提供しようと考えたくなります。商品を作る側として、情報発信する側として、周囲の競合に負けないようにしようという意識が働きすぎた結果、リアルな顧客を見れなくなってしまう人がほとんどなのです。
僕たちが見るべきは、常にリアルなお客さんです。
でも、筋トレをしたい人が海外の格闘家やボディビルダーのような肉体を手にしたいわけではありません。せめて10代の部活動に打ち込んでいた頃のような締まった身体を取り戻したい、シャツを脱いだときに、付き合いたての彼女に幻滅されないような身体があれば十分と思っている人は世の中の過半数です。
「あなたは別にムキムキの格闘家のようになりたいわけではないですよね。でも、20代前半の時みたいな締まった身体になって、海やプールで劣等感を感じないようになりたいと思っているはず。そんなあなたに提案するのが…」
といった具合に「ここまでは目指す必要はないし、約束もしないけど、ここまでは一緒に目指していこう」という形で「顧客が望んでいないレベルのベネフィットを否定する」やり方も非常に効果的です。
デメリットの活用法④:ターゲットの明確化
顧客はベネフィットの大きな商品を購入するわけではありません。自分のために作られて、そして売られている商品だから購入するのです。「この商品は世界でただ一人、私のために作られた商品に違いない…!」と顧客が感じてくれれば、スムーズに顧客は購買へのハードルを超えてくれます。
こちらの記事で紹介しているので、ぜひ併せてどうぞ。
「ムキムキでマッチョな格闘家のようになれるわけではないけど、学生時代のようなスマートな体型を取り戻すことができる」とか「月に何千万円という収入が入ってくるわけではないけど、自宅で毎月20〜30万円を安定して稼ぐことができる」と手に入らない未来も込みで伝えられると、単純に手に入る未来だけを伝えられるよりも、顧客は自分ごととして受け取ってもらいやすくなります。
手に入らないものが明確になればなるほど、手に入るものも明確になるんです。
完全なる余談ですが、僕は小学校の低学年の頃。将来は「日本代表に入れないけど、Jリーグでは大活躍していて、日本代表入りを熱望され続けているサッカー選手」になりたいと思っていました。多分、子どもながらにして「そこまで大きなプレッシャーを背負いたくない」とかナメたことを思っていたのでしょう(笑)
そういう姿勢だからサッカーも全然上手くならなかったし、色々なことが長続きしない人生になってしまったのですが、それはそれで仕方ないと受け入れています。その代わりに個人でビジネスをする生き方で楽しく毎日を過ごすことができているわけだから、これはこれでありがたいと思うしかありません。
話を戻すと、当時の僕に「将来ワールドカップに出るために練習しよう」とか「中田英寿や中村俊輔のようになろう」って言われても多分あまり刺さらなかったんです。僕のアイドルはトップクラスのプレイヤーでありながらもなぜか代表には縁がない、藤田俊哉や澤登正朗、最近で言うと興梠慎三や家長昭博のような選手たちでしたから。
- 「なんでこの人は私よりも私のことを理解してくれているんだろう」
- 「この商品って、まさに私のためだけの商品じゃん!」
そう顧客があなたやあなたの商品に対して思ってくれたなら、間違いなくあなたのビジネスは成功への軌道に乗ったも同然です。
デメリットの活用法⑤:スクリーニング
ターゲットを明確にするということは、「誰を顧客にしないか」も明確になるということです。数年前にとある女性経営者が主催するオンラインサロンのLPを見ていたら、最後にこのような文言が書かれていました。
この講座は起業家志望の方を対象としています。時に厳しく感じられるかもしれない本気のアドバイスを受け入れられる方だけご参加ください。
これもある種の「デメリットの提示」と呼んで差し支えないでしょう。(厳しく言われる、怒られるように感じるかもしれないデメリット)
このようなデメリットを提示することで、それを受け入れることのできない人を排除するようにスクリーニングすることが可能です。また「受け入れるか、受け入れないか」という二者択一を読み手に対して迫ることで、自然と読み手は「自分がどちら側に位置するのか」を考えるようになります。そして「受け入れる側(=参加者として相応しい側)」だと判断した読み手は、自ずと購入へと心を固めていくようになるのです。
一貫性の心理と言って、人は一度取った立場と整合性の高い立場を取り続けるようになりますからね。
以前、僕が募集していたビジネスコンサルティングのセールスレターには「こんな人は参加しないでください」という項目を必ず記載していました。すると、とある購入者さんから「元々参加しようと決めてはいたのだけれど、あの文言を見て信頼感が更に増して、安心して参加することができた」と言ってもらえたことが何度もあります。
ビジネス系のセールスレターではよく見られる文言ですが、こうした参加条件を明記することで、理想的な顧客からの信頼を獲得しやすくなることは、特にオンライン上でのDRMの場合は参考にしていただけるかと思います。
まとめ
今回は「セールス時にデメリットを語る効果」についてお伝えしました。
DRMやコピーライティングの勉強をしていると「3つのNOT」という概念に触れる機会が多いですよね。ほとんどの参考書や解説ブログでは「NOT READ(読まれない)」の壁を越えることが一番難しいと言われています。
それに反論はありませんが、「NOT BELIEVE(信じない)」の壁については、あまり議論される機会も多くありません。
美味しい話には裏があるとよく言いますが、商品の魅力を延々と語り続けるだけでは、成約のために必須の「信頼」を貯められない可能性は大いに考えがられます。ぜひ「デメリット」の効用を活用し、健全な信頼関係を築きつつ売上を伸ばしていきましょう。